みなさん、こんばんわ!
Koedoです。
今日も当ブログにお越しいただきありがとうございます。
今日は成人の日ですね。新たに大人の仲間入りをしたみなさん、おめでとうございます。
大人になると大変なこともたくさんありますが、良いことやいろいろな学びもたくさんあります。みなさんが素晴らしい人生を送れますようお祈り申し上げます!
今日は東武鉄道が日光・鬼怒川エリアで運行をしている、「SL大樹」の客車について書いて行こうと思います。
この日に客車も撮影しました ↓
SL大樹に使用している14系、12系客車
「SL大樹」に使用している客車は元国鉄(JR)で使用されていた、特急型の14系座席車と急行型の12系客車です。
東武鉄道では「鉄道産業文化遺産の保存と活用」、「日光・鬼怒川エリアの活性化」、「東北復興支援の一助」を目的としてSL復活プロジェクトを開始しました。
そして2017年から「SL大樹」として、日光鬼怒川エリアでSLの運転を開始しています。
その中で「鉄道産業文化遺産の保存と活用」の部分ですが、SLが走っていた時代の車両を使用すると言うことで、国鉄(JR)で使用していた14系、12系客車の譲渡を受け、「SL大樹」の客車として使用しています。
14系は昭和46年に登場した特急用の座席車です。内装は当時製造されていた183系特急電車と同様です。
室内は簡易リクライニングシートが並び、特急列車にふさわしい内装になっていました。なお、基本メカニズムは先に登場した12系客車のものを基本としています。
現役時代は臨時特急に使用されることが多く、特急「踊り子」や特急「つばさ」、「あけぼの」等の遠距離特急にも使用されていました。
後年ではJR北海道の「急行はまなす」での運行が有名でした。なお、この「急行はまなす」で使用していた車両も東武鉄道にやってきています。
12系は昭和44年にデビューした急行用の客車です。それまで旧型客車で運転されていた、臨時列車を含む急行列車の近代化を目的として開発されました。
12系は全車冷房車で、サービス供給に使用する電源装置(ディーゼル発電機)を自車に搭載し、けん引する機関車を選ばないのが特徴です。
そのほか折戸式の自動ドアや、大型の2段式ユニットサッシ、乗り心地を大幅に改善したTR217系空気ばね台車など、快適性を大きく向上しています。
東武鉄道ではこれらの14系、12系客車をJR北海道、JR四国から譲渡を受け使用しています。
いまは14系の中間に12系の展望車を連結した、3両編成2本(青編成と茶編成)での運用となっています。
SL大樹用14系、12系(茶編成)
この日は鬼怒川温泉寄りからスハフ14 501 + オハテ12 1 +スハフ14 5 の編成でした。
このうちスハフ14 501が、JR北海道時代に「急行はまなす」に使用されていた車両です。
スハフ14 501
スハフ14は冷房、暖房装置や室内照明用に電力を供給する、ディーゼル発電機を搭載しています。スハフ14 1両の発電機で座席車であれば6両まで電力を供給できます。
オハテ12 1
昨年後半から連結が開始された、展望室付きの車両です。新造時はオハ12でしたが、JR四国の時代に車内のシートを3列リクライニングシートに交換して、グリーン車となりオロ12となりました。
その後、東武博物館に譲渡されしばらく使われていませんでしたが、2021年に大工事を受け展望室付きの普通車となりました。
なお、一般席は12系の原型車と同じような4人掛けのボックスシートになっています。このシート自体は他社から譲渡を受けたものだそうです(譲渡元は不明、115系電車のシートに形が似ていますね?)
オハテ12の展望室部分。撮影した列車は客扱い前です。なお、この展望室は好評のようで、客扱いが始まると真っ先にここへ向かう方が多かったです。
展望室を間近で撮影。
茶色バージョンは赤帯が入っており、サボ受けが取り付けられています。茶色編成は旧型客車をイメージしているそうです。
なお、オハテ12の室内照明はLED式だそうです。新しい機器も取り入れていますね。
側面にはエンブレムが取り付けられています。
エンブレムはピカピカで高級感がありました。なお、SL大樹の客車は車外、車内ともにきれいに掃除がされていてピカピカでした。車内は折り返し時間の間にも、清掃員の方が掃除をされていました。
SLも黒光りしていましたので、この列車がとても大事に扱われているのがわかります。
スハフ14 5
「SL大樹」運転開始から使用されている車両です。この車両は色は変わっているものの14系の原型をよく留めています。
東武鉄道がこの14系を復活させる時、なるべく原型に近い形になるよう気を使ったそうです。
わたしはこのスハフ14 5に乗車しましたが、なるほど現役当時の14系そのまま(カーテンなどの一部は異なります)で、とてもうれしくなりました。
スハフ14は電源装置を持っているため、床下は機器類でぎっしりです。
なお、「SL大樹」は3両編成なので、発電機は1台でじゅうぶん編成の電力を賄えます。この日は反対側に連結されたスハフ14 501の発電機が使用されていました。
スハフ14の発電用ディーゼルエンジン(DMF15系)です。
横型の6気筒エンジンで15000ccの排気量があります。音は爆音で有名です。なお、「SL大樹」の場合は、下り寄り(鬼怒川温泉方向)のスハフ14の発電機を使用します。
14系は基本的には折戸ですが、北海道を走行した車両(500番台)は、着雪時の開閉不良を回避するため引き戸になっています。
14系(スハフ14 5)の車内です。
国鉄特急型車両の標準的な内装となっています。わたしが子供の頃は特急列車は「高嶺の花」でしたので、この内装の列車に乗るのは憧れでした。
14系の簡易リクライニングシート。
バッタンシートと呼ばれています。リクライニングをさせた後、体を浮かしたりすると、シートの背もたれが元に戻ってしまうことからこう呼ばれています。
撮影した日は客車2本ともフル運用でした。
青編成のオハフ15 1です。オハフ15は電源装置を搭載しないため、上り寄り(3号車)に連結されます。
オハテ12 2
もう1両のオハテ12は青系の塗装となっています。10系客車をイメージしているそうで、14系の青とは異なった色です。
スハフ14 1
この日は青編成はC11 325にけん引され「SL大樹ふたら」の運用についていました。
青いボディに白いラインのブルートレイン色は、14系らしくてとても良いですね。
「SL大樹ふたら」は東武日光駅へ乗り入れるため、必ずDLが連結されます。これは東武日光駅のホームの関係上、機関車の機回しができないためです。
時折DLがけん引する「DL大樹」も運転されます。DLがけん引する客車列車も貴重ですから、こちらも乗車してみたいですね。
おわりに
本日は「SL大樹」の14系、12系客車についてご紹介しました。東武鉄道の14系、12系客車はこの日に使用されていた6両のほかにオハ14 2両が存在します。
その他にまだ未修繕の車両として、オハ14とスハフ14各1両が南栗橋の車庫で眠っています。
今後、日光鬼怒川エリア以外にも、運行エリアを拡大したいという意向があるようですので、この14系、12系の活躍の場も広がりそうです。
一時は絶滅も危惧されたこれらの客車たち、まさかの私鉄で復活ですが末永く活躍してほしいと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
それでは、また!